兵藤哲夫の二十四節気
飼主さんから「春になるとてんかんが増えるのは本当ですか?」と聞かれることがあります。兵藤動物病院では春になって、急にてんかんの犬や猫が増えるというデータは今のところありません。はっきりしたエビデンスはないものの、春にてんかんが増えると言われるような理由は、いくつか考えられます。
春にてんかんが多いと言われる3つの理由
気圧の変化が引き金になっててんかんの発作が起きるケースがあります。気象庁によると、日本に低気圧が一番多くやってくるのが春です。冬に比べると天気が急激に変化することがあるので、発作が多くなるように見えるのかもしれません。
また、春は子犬や子猫が生まれて育つシーズンです。子犬や子猫に遺伝的な要素が関連しているてんかんの症状が出て、飼主さんがびっくりして病院に駆け込むというケースはあります。
はじめててんかんを体験したケースが特に目立ってしまい、「春はてんかんが増える」と言われるようになったのかもしれません。
ペットのてんかんはストレスが原因となって発症することが多く、春は飼い主さんの生活環境が変化する時期でもあります。結婚、入学や就職などで家族が別居する人も多いでしょう。
春はペットにとって大きなストレスとなる生活環境の変化が多い季節です。てんかんの発作が春に多いと言われる理由の一つにあげられるかもしれません。
「てんかん」ってどんな病気?
てん
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