6日からスタートしたwowowオリジナルの連続テレビドラマ「大江戸グレートジャーニー~ザ・お伊勢参り~」では、お伊勢参りに行けない人々に代わって、伊勢へ行く参代(参宮)犬の翁丸が大活躍します。
犬が人に代わって遠い伊勢まで行くと聞いて、多くの人は信じがたいと感じるでしょう。作家司馬遼太郎も「街道をゆく」でありえない話だと書いていますが、伊勢神宮の関係者が証明している事実であり、犬と出会った有名大名が、道中のエピソードを記録に残しています。
ドラマの原作は土屋章宏著「駄犬道中おかげ参り」(小学館発刊)です。大ヒット映画「超高速!参勤交代」の原作・脚本者であり、映画も作成した本木克英監督がテレビドラマを担当しているので、面白いこと間違いなし。そこに参代(参宮)犬・翁丸が加わるとあって、愛犬ならずとも期待は高まります。
ドラマでの翁丸は駄犬という設定ですが、実際は伊勢に行けない人々の喜捨を持って旅を続ける賢い犬たちでした。当時の日本人は個人で犬を飼う習慣がなく、里犬(さといぬ)として共同飼育していました。その土地で暮らす犬に、自分たちの食事の残りを与えて共存していたのです。
伊勢神宮の売店では犬が接客してくれました
犬を大切にした理由のひとつは、不審者が入ると吠えて警戒する、番犬の役目が与えられていた点にあります。実際、吉田松陰が渡航のために港を彷徨った時は、里犬があちこちから集まっ
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