子猫の遊びは、ほぼすべてが「殺しのトレーニング」
なぜ「猫パンチ」はあるのに、「犬パンチ」は無いの?
猫パンチをしたり、前足を器用に使ってふすまを開けたり、猫は器用に前足を使うイメージがありますよね。それに比べて犬は、前足を使うシーンを特に見たことがないような…。それもそのはず、犬の前足は、「前後に動かして歩いたり走ったりする」ことに特化して発達しているからです。これに対して猫の前足は、前後だけでなく横方向にも自由に動かせるようにできています。
このような「横方向に動かせる能力」は、ネコ科特有の狩りの仕方によって獲得されたと考えられています。ネコ科の動物の狩りは、獲物に音もなく忍び寄ったり、待ち伏せしたりして、獲物が至近距離に近づいた時に一気に飛び掛かります。そして獲物を殺す時は、首の脊椎を探り当て、牙によって瞬時に切断します。そうしないと、獲物が暴れて反撃されるリスクがあるからです。
まさに「瞬殺」ですが、この瞬殺を可能にしているのが、鋭い爪。爪を立てて相手の首や肩を抱きかかえ、固定することによって動きを封じています。つまり爪と前足の自由な動きが、「瞬殺」を可能にしているのです。
子猫の遊びは、殺しのトレーニング
子猫同士が後ろ足で立って相手に抱きついたり、猫パンチをしたりして遊んでいるのは、このネコ科特有の狩りに必要な運動能力のトレーニング。つまり、「殺し」の練習をしてい
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