猫が死んだ朝
部長の家には20歳の高齢猫がいるし、テレビでも24歳の子が紹介されていた。
だからうちの子も何となくそれぐらいの年齢までは元気でいてくれるのではないかと思っていたが、今朝、15歳であっけなく亡くなった。
昨日、連れて行った動物病院でも、先生はいつも通りに「このままお薬続けてください」と2週間分の薬を出してくれた。少なくともあと2週間以上は生きている計算で、先生は薬を処方してくれたのだろう。
封をしたままの新しい薬袋に、うちの子の名前が入っている。これからもう、この名前を呼ぶこともなくなると気が付いたとたんに、猫の死が強烈に現実味をおびてきた。
まずは会社に電話を入れて、休みか午後出にしてもらって、お葬式の手配だ。お骨にして、お墓はどうしよう?火葬にするにはどこへ連絡をしたらよいのだろう。
両親や親戚の葬儀は体験してきたけれど、猫は初めてだ。まったくゼロからのスタートで、すべきことが何もわからない。私はなんて無能で、無力なのか。
こんなダメな飼い主に、15年も付き合ってくれた、うちの子。仕事から帰ってきて、玄関で迎えてくれるのを見ただけで、幸せな気分になった。気まぐれな遊びに付き合っていると、嫌なことはとりあえずリセットできた。本当にこの子の力は偉大だった。
駐車場で見つけた泥だらけの子猫を、動物部病院に連れて行った時から15年。家に来てくれて感謝しかない。あの時、
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