虹の橋を渡る日まで
「お母さんの誕生日プレゼントを渡して欲しいから、駅前のファミレスまで来て」と一人暮らしをしている妹から、実家に住む私に命令メッセが来たので、早めに行ってドリンクバーを楽しんでいた。
妹は、家を出てから急に態度がデカくなってきた。厳しい業界でもまれているらしい。でも、たまにこうして呼び出されておごってもらえるのは有難い。最近はファミレスも高くて、なかなか行けないのだ。ありがたや、と、おかわりを取りに立ち上がったら、妹が颯爽と入ってきた。
「すごい高そうなスーツだね」思ったままを言ってしまうのが、昔から私の悪い癖だ。案の定、妹はフンと顎をしゃくって「お姉ちゃん、家からジャージで来たんだ」といきなり文句だ。
「それ、高校の時の部活のだよね?何年着てんの?服ないの」
「なんで妹と会うのにおしゃれしなきゃなんないのよ」
「じゃあ、彼氏とならおしゃれするんだ?」
しないかもしれない。ジャージは私の制服のようなものなので。
妹にやりこめられてしまった。でも、彼氏の話題が出たついでに、妹に意見を聞きたいことを思い出した。恋愛経験が豊富な妹ならば、私の胸のモヤモヤを晴らしてくれるかもしれない。
「この前、彼が“君が犬にかける情熱と僕がアイドルちゃんにかける情熱は同じだ”って言ったんだよ。うちの犬とゲームのキャラが同じって、おかしくない?私、馬鹿にされてんのかなあ、どう思う?」と聞
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