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うちの会社が潰れないのは猫のおかげだ

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ペットニュース
虹の橋を渡る日まで
私が勤務している会社は特殊な空調機器製造の中小企業で、同族会社だ。
創業者の会長は町工場のご意見番としてテレビによく出ているので有名だが、社内では優しいおじいちゃんだ。マスコミ向けにガミガミ怒って見せるのはパフォーマンスで、社内ではいつも職人さんと楽しそうにニコニコ話し込んでいる。
この会長とその息子の社長が揃って「頭が上がんない」と頼りにしているのが常務の鈴木女史である。業界では会長以上に知られたやり手で、空調関連業界では有名人のひとりだ。
鈴木女史は部品調達を管理する資材部のベテランで、ほぼ社内の経営を取り仕切っていると言っても過言ではない。入社3年目の私なんて、恐れ多くて近寄ることもできない。
今日も女史が電話でていねいにガミガミ文句を言っているのがパーティション越しに聞こえてくる。口調は優しいし、見た目も細く、なよなよした感じなのに、ミスを許さない厳しさがある。会社にとって利益にならないことはどんなに些細なことでも、ダメなのだ。
あんな風に仕事ができたらいいなと、密かに尊敬しながらも、怖いので敬遠している。みんな同じように感じているらしく、部長なんて、社長よりも鈴木女史に気を使って仕事をしているぐらいだ。
女史はていねいに優しく「短納期をご希望ならば、汎用品をご利用くださいませ。価格もそれに見合うように都合してございますし、オーダーでお受けするのにこの

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