子どもの頃の思い出。片目がない猫と通学路
今も昔も、屋外で猫を見かけることは珍しくない。
僕は猫が好きなので、外で猫を見て首輪がしてあると「迷子じゃないかな」と心配になるし、野良猫らしき個体を見ても「長生きできるかな」と心配になる。
屋外で暮らす猫は、室内で飼育される猫よりも寿命がかなり短いし、そもそも事故死などのリスクも多い。
それでも子供の頃は、野良猫の不憫な生活についての知識がないもんだから、外で出会う猫に対しては、あまり感情移入することはなかった。
が、今思いかえしても「野良猫の気ままな生活」なんてものは嘘っぱちだということは、結構早い時期に認識していたところである。
今回は、僕が小学生の頃によく見かけていた片目のない猫の話をしたい。
通学路に陣取る隻眼の猫
おそらく小学校3年生ぐらいの頃のこと。
僕の家から学校までは結構離れていて、片道3キロぐらいの道のりを徒歩で往復するのが日課だった。
その通学路の一角に、いつも陣取っている猫がいた。
名前はおそらくない。
この猫は片目が眼窩から抜け落ちており、空洞になった部分が完全に乾燥しているように見えたので、子供たちから「ゾンビ」とか「怪物」とか言われていた。
子供って無茶をやるので、その猫に投石をしたり、いじめようとするヤツもいたそうだ(僕は遭遇していないけど)。
あるときも学校に向かっていると、ゴミ捨て場でこの猫が残飯あさり
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