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犬の尾があれば、言わなくても相手に自分の気持ちをわかってもらえるのに。

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ペットニュース
虹の橋を渡る日まで
母親が犬好きだったから、子供の頃から犬と一緒に育った。犬の感情表現はとても単純で、嬉しい時は思い切り尾を振って、まっすぐに見つめてくる。嬉しい時、寂しい時、悲しい時、尾っぽの多彩な表現力は見事だった。
結婚して、虹の橋を渡ってしまった犬のことをよく思い出す。そして、最近、犬の尾が欲しいと切に思う。妻に感謝を言うのはちょっと恥ずかしいし、こんなことで喜ぶなんてと思われるのもちと癪だ。尾があれば、言わなくても相手に自分の気持ちをわかってもらえるのに。
今日は弁当のおかずで大喧嘩してしまった。
「あなたは何をつくっても美味しいって言ってくれない。料理し甲斐が無い」と言われて困ってしまった。
「普通にみんな美味しいよ」と言った後、「てか、うちの母親より料理うまいと思うよ」と付け加えた。でもそれが、明らかにとってつけたような言い方になってしまって、自分でもおかしくて「デへへ」なんて笑ってしまったのだ。妻はまじめな人間なので、こういうシリアスなシーンでふざけるのが大嫌いだ。
「ちょっと!デへへって何?何笑ってんの?美味しいって思ってるの?ホント?」案の定、つっかかってきた。やっかいだよ、ホント。
「美味しいって、ホント。今日の弁当だって、焼き肉と紅ショウガの豚丼、シンプルで最高だったよ」と言ったとたん、ものすごく怒ってしまった。
「今日は寝坊して手抜きなの!豚肉を焼き肉の

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