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不安で叫びたくなるような時、走る犬を思い出すと、苦しみが和らぐ。

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虹の橋を渡る日まで
「猋」と書いて「つむじかぜ」や「はし(る)」と読むと知った。犬が走ってくるイメージにピッタリの漢字で、忘れないようメモ帳に手書きしてみた。私の心をいつも慰めてくれる犬の映像に、漢字一文字のタイトルがついたようで、嬉しかった。
犬のイメージを教えてくれたのは中学生の頃、大好きだった友人だった。女子大の付属校で、幼稚舎から大学まである学園のクラスメイトのサチコである。
受験して入学してくる生徒もいたけれど少数で、ほとんどが幼稚園から大学まで同じ顔触れだった。ということは、誰が何をしたのか、ほとんどの生徒が記憶している。
幼稚園の教室でトイレの失敗をしたサチコと、中学で一緒のクラスになった。帰りの電車が同じだったので、いつも一緒にいて、普通に仲の良い友達だった。でも、ある時から彼女が尊敬する同級生に変わった。
数人で駅の改札を通った時、彼女が「あ、あたし、トイレ行きたい、もらしたら大変だもん」と言ったのだ。私はぎょっとした。自分の失敗を笑いながら言ったのだ。
「自分の失敗を正々堂々と笑いにできる」というのに驚いたし、それを他の友達が「、やだもー」「早く行ってきなよー」「もらすな」なんてふざけて笑っている。そんなことしたら傷つかないのかな?と一瞬思った。
当時の私は小心者で、いつも何かに心を痛めていた。今だったら不安神経症とかHSP(Highly Sensitive

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