虹の橋を渡る日まで
ここ一年程、コロナで実家に帰っていない。そのせいか、母親から頻繁にメールが来るようになった。高齢の両親の生存確認的なものだと思って、適当に返信している。
「ひろ君、元気で仕事してますか?毎日暑いね。昨日の夜からうちのミケちゃんが帰ってこないので心配してます」
最初にこの「おかんメール」が来たときは驚いた。母はもともと猫が嫌いだったはず。いつから飼っているのか、返信で聞いてみた。
「ミケちゃんは去年、家に来ました。早朝、まだお父さんも寝ている時に家を出て行って、夜遅くに寝るためだけに帰ってくる子です。時々納屋のネズミを捕ってくれる賢い子です」ときた。今時、猫を外に出して飼うなんて、ダメなんじゃないの?
「ミケちゃんが4日も帰ってきません。畑でお隣の川口さんに会った時、うちのネコちゃんが居なくなって心配だと言ったら、なんと!川口さんところのネコちゃんもいなくなったんですって!コロナで猫泥棒が増えているのかもしれません」と、コロナをもちだしてきた。うちのおかんは、昔からいろいろすっ飛んでるからなあ。メールはヒートアップしてきた。
「ひろ君!聞いてちょうだい!川口さんとこだけじゃなく、武田さんちのネコちゃんもいなくなったんですって!明日朝、町会長の石田さんとこに行って、駐在さんに相談してくる」と、だんだん大事になっているようだ。田舎のネコを誘拐する人なんて、いるのか
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