「妊婦は猫に近づくな」といういい伝え
「妊婦は猫に近づいてはいけない」といういい伝えがあった、ということを最近読んだ本で知りました。でも、今、そんなことを言っている人はあまり見かけないし、SNSでも、生まれたばかりの赤ちゃんと猫がむつまじく暮らしている様子はたくさん見ますよね。
なぜそんなことが言われていたのか気になって、根拠を調べました。
理由は「トキソプラズマ症」だった!
「トキソプラズマ症」という病名を聞いたことはあるでしょうか?トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)と呼ばれる原虫によって引き起こされる感染症の一種で、その原虫に感染した生肉を食べた人や猫が感染する場合があります。人から人への感染はしないといわれており、ネコ科の動物だけが糞便に卵が排出されるため、もし妊娠中や妊娠直前の女性がネコの糞便に触れて初期感染した場合、胎盤を経て胎児に感染し、悪影響を及ぼす(先天性トキソプラズマ症)があるというのです。
それが本当ならすごく危険な話なのに、私が持っている猫関係の飼育本のほとんどで、出てきません。なぜかというと、実際には妊婦が猫からトキソプラズマに感染して胎児に影響したというケースは、その例が見つからないほど稀なのだそうです。
■理由1…室内飼いの猫は、生肉を食べないから感染しない
トキソプラズマは、その病気に感染している動物の生肉を食べた時に感染します
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