どんどん伸びている、猫の平均寿命
2021年12月23日に発表された「令和3年 全国犬猫飼育実態調査」(一般社団法人ペットフード協会)によると、猫の平均寿命は15.66歳。これは、「外に出る猫」の平均寿命である13.75歳との平均ですので、完全室内飼いの猫の平均寿命は16.22歳。10年前と比べると、1.3歳も長くなっています。
平均寿命が伸びるのはもちろんいいことですが、それにつれて人間と同じような生活習慣病を患う猫も近年、増えています。一方、難病治療の研究も急速に進んでいて、これまではあきらめるしかなかったいくつかの病気も、近い将来には治療できる可能性がでてきているのです。その例をいくつかご紹介します。
猫の慢性腎臓病の画期的な新薬「AIM」
2021年に発売された「猫が30歳まで生きる日」という本は、科学ノンフィクションとしては異例の売れ行きで注目されました。この本の著者は、東京大学大学院医学系研究科の宮崎徹教授。高齢猫の死因で、がんと並んで多く、有効な治療法がないとされてきた「腎臓病」に効果がある「AIM」という新薬の研究について書かれている本で、多くの愛猫家たちの関心を集めたのです。
▲最先端医療の科学ノンフィクションとしては異例の大ヒットとなった「猫が30歳まで生きる日– 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見 –」(東京大学大
コメント