猫は生まれながらの“丸呑みスト”
子どもの頃、親に「ご飯はよく噛んで食べなさい」と言われましたよね。それは、よく噛んで食べるほうが消化がよくなるとか、喉に詰まらせる危険が減るとか、また「せっかく作ったんだから、よく味わってゆっくり食べて欲しい」とか、さまざまな理由があります。
でも、猫が食事をする様子をよく見ると、決して「よく噛んで」はいません。猫が食べやすい形とサイズで作られているカリカリ系キャットフードだと噛んでいるように見えますが、じつはほとんど丸呑みです。お刺身や鶏のささみなど、キャットフードよりも大きい固形物をあげると、ほとんど噛まずに丸呑みしていることがよくわかります。
猫は完全肉食動物。遠い祖先から、獲物の肉を喉を通るサイズに嚙みちぎり、丸呑みして生きてきました。そのため、歯の形もそのようになっています。雑食の人間は、食べ物をすりつぶして飲み込むので、奥歯が臼(うす)のように平らになっていますが、肉食の猫はすべての歯がとがっているので、よく噛んですりつぶす、ということができません。だから肉や魚をあげると、「引き裂く」→「何度か軽く噛む」→「丸呑みする」という流れで食べるのです。これが猫の自然なやり方なので、丸呑みをしたからといって消化不良を起こすことはありません。
“丸呑みスト”ゆえに多い、誤飲事故
でも、“なんでも丸呑みする”ゆえに起こりやすいのが、誤飲事故。猫
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