一
一九六四年十月十日。東京五輪の開会式が行われた国立競技場に、裸の中年男が闖入ちんにゅうしたことはあまり知られていない。男は開会式のクライマックス、聖火の最終ランナーが競技場に姿を現そうとするまさにその直前、観客席から飛び降りた。そうして、たった一枚身に着けていた真っ赤な褌ふんどしの紐をさっとほどき、丸裸で走り出したのである。トーチに見立てたのだろうか、丸めた新聞紙を高く掲げていた。
警備員ら大
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【小説】裸で東京五輪の開会式に侵入…「伝説の仙人」の正体
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