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「神無き月十番目の夜」時代が違えど、犬を愛す心は変わらない

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ペットニュース
「神無き月十番目の夜」時代が違えど、犬を愛す心は変わらない
犬が主人公の本でもないし、犬にまつわるエピソードはごくわずかなのに、深く心に残り、強く印象に残る本があります。時代を超えて犬を愛する心が伝わるシーンで、江戸時代初期の御犬係の少女の気持ちになって、犬を抱きしめたくなります。
そんな愛犬家の皆様にもぜひ読んでいただきたい一冊が「神無き月十番目の夜」(飯嶋和一著、小学館文庫、定価702円)です。
長い間封印されていた残虐の歴史
江戸の初期、茨城県の小生瀬で一村皆虐殺事件が勃発します。女性から子供まで、村の人々すべてが殺される大事件でしたが、藩の記録から抹殺され、長い間ひた隠しにされていました。
明治時代になってやっと明らかにされた史実をベースに、著者が丁寧に掘り起こしながら物語が進んでゆきます。最初から最後まで高い緊張感と熱量を保ちながら、読み進めることができます。
主人公は馬の扱いに秀でた騎馬武者の藤九郎です。当時の武士は戦いの修練のために、犬追物を行っていました。走り回る犬を騎馬で追って矢で射る競技です。
広い敷地内に一組12人程度の武士が組になり3組プラス審判員を含め総勢約40名で柵の中に放たれた犬、約100~150頭を矢で射って、その数や当たり所を競います。矢は犬を傷つけないような鏑矢で、「犬射蟇目」と呼ばれました。皮膚を貫く力はないものの、当たる力は強烈でした。

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