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村上春樹「猫を棄てる」は猫好きに読んでほしい1冊

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ペットニュース
猫を棄てる【ブックナビ】
今回ブックナビで紹介する新刊は「猫を棄てる」(村上春樹著、文藝春秋刊、定価1200円+税)というタイトルが切なすぎます。でも、結果的に幸せな結末となっているので、猫好きさんでも安心して読むことができることを、まず最初にきちんとお知らせしておきましょう。
それにしても「捨てる」ではなく「棄てる」というタイトルに、驚かされてしまいますね。棄という漢字から、遺棄とか破棄という言葉が浮かんできて、単に置き去りにするのではなく、放りなげ、心を残さず断ち切るような、残酷でまがまがしい印象を受けてしまいます。
でも、大丈夫です。村上家の猫たちは幸せでした。タイトルに抵抗を感じる猫好きさんでも、読み終えたら、きっと心に残る一冊となるでしょう。
村上春樹ファンのバイブルに!
この本はこれまであまり知られていなかった村上春樹のルーツについて書かれた貴重な一冊です。昨年5月に文藝春秋で掲載された内容に加筆・修正を加え、台湾出身のイラストレーター・高妍(ガオ イエン)さんの素敵な挿絵が入りました。
幼少期の思い出から20年以上もの間の断絶と和解がリアルに描かれた物語は、猫で始まり猫で終わります。どんな父親であったのかを語りながら、著者の思考のルーツがどんどん明らかにされていく面白さ。村上ファンにとってはバイブルとなる一冊となっています。
猫の飼い主さんだからこそ読み取れること

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