生涯で暮らした猫は500匹以上!
“猫好き”で知られる作家は数えきれないほどいますが、その筆頭にあげられるのが、「鞍馬天狗」「赤穂浪士」などの小説で知られる国民的作家・大佛次郎(1897~1973)です。常に10匹以上の猫と暮らしていて、「生涯でいっしょに暮した猫の数は500匹以上にのぼる」と、本人が語っているほど。
『大佛次郎と猫: 500匹と暮らした文豪』(大佛次郎記念館 監修/小学館)
飼い猫の“定員”は、一度に15匹まで
大佛次郎の愛猫家ぶりが広まると、飼えない猫を大佛邸に捨てに来る人が激増し、常に家の中に10匹以上の猫が駆け回っている状態に…。それでも、大佛次郎以上に猫好きな奥さんが拾ってしまうので、ある時ついに、大佛次郎は家族にこう宣言しました。
「猫が十五匹以上になったら、おれはこの家を猫にゆずって、別居する」
『大佛次郎と猫: 500匹と暮らした文豪』(大佛次郎記念館 監修/小学館)
この宣言が功を奏して、それ以降、猫の数は15匹でストップ。15匹の飼い猫たちは、各自のお皿を与えられ、食事時には15個のお皿が並べられました。ところがある時、大佛次郎が数を数えてみると、16匹の猫がいたのです。
奥さんに「一匹多い、おれは家を出るぞ」と言うと、奥さんは、こう答えたとか。
「それはお客さまです。御飯を食べたら、帰ることになっています」
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