アメリカンショートヘアの高精度な全ゲノム解読に成功
ネコは国内でおよそ950万頭が飼育されている最も人気の高い伴侶動物だ。
近年、ゲノム情報を活用し、それぞれのネコに最適な治療を提供するゲノム獣医療が注目を集めている。
これは人間の医療分野で発展してきたゲノム医療をベースにした考え方で、個人のゲノム情報からその体質を予測することで、個人に最適な医療を提供するというもの。
このゲノム医療をネコの獣医療に応用するためには、ゲノム情報の蓄積が必要不可欠。しかし、人間とは異なり、ネコの場合は利用できるゲノム配列情報がアビシニアン種の1品種のみと限られていた。このアビシニアン種は近親交配が進んでいる品種であり、ゲノム中に存在する遺伝子変異も少ないため、他の品種と比較する際に、調べることができる遺伝子変異が少ないという問題があった。
また、染色体レベルでの配列構造も未解明の部分が数多くあり、こうした未解明の変異や配列構造が、ゲノム獣医療を進めるための研究を妨げている理由の一つ。そのため、より正確なゲノム配列の情報を明らかにすることが望まれていた。
そこでアニコム先進医療研究所は、情報・システム研究機構国立遺伝学研究所、公益財団法人・かずさDNA研究所および香港中文大学(香港)との共同研究により国内外でも人気が高く、遺伝的に多様性が高い猫種であるアメリカンショートヘア種を対象として、正確なゲノム
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