船幽霊もびっくり!海の上での幸運を司った猫たち!
海の上では、基本的に人は逃げ場を失う。
船が故障すれば昔はその時点で命は無くなったようなものだった。
今のように携帯電話もなくGPSもなかった時代では、ちょっとのトラブルが命取りとなった。
それでも人々は海に出た。そうしなければ食べていけない人もいたし、純粋に海に活路を見出している人もいた。
が、広大で未曾有の世界である洋上では、人々はしばしば存在しないものの影におびえてきた。日本では船幽霊(ふなゆうれい)などがその代表例かもしれない。
海の世界に恐れを抱いていた時代に生み出された妖怪
船幽霊とは江戸時代ごろに日本の近海に出たとされる怪異であり、あやかしとも称される。
水難事故で死んだ人間が成仏できずにいると船幽霊になるとされ、仲間を増やすために海を征く船を推そうとされていた。
変わった習性を持つ妖怪であり、船を襲う際にはひしゃくを使うのが特徴。
突然船上に出現して「ひしゃくを貸してくれ」と言い、これにうっかり船乗りが応じると受け取ったひしゃくに海水を汲み、それをあろうことか船に流し込んでいく。
こうしてじわじわ船を海水で満たして沈没させるわけだから、恐ろしい奴だ。
しかしこの習性を利用し、あらかじめ底を抜いたひしゃくを常備する船もあったそうだ。
これならひしゃくにいくら水を汲んでも意味がない。そうこうしている間に、船幽霊は朝日に
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