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深すぎる猫愛ゆえの悲しみとおかしみ…『猫のいる家に帰りたい』

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ペットニュース
猫好きは、世界中のすべての猫を幸せにしたいと願っている
ある出版社の営業担当者から「猫の写真集は一定数必ず売れるが、犬の写真集はそうとは限らない」というお話を聞いたことがあります。その理由としてその方があげたのが、「犬好きは基本的に自分の犬が最高にかわいいと思っているが、猫好きには世界中のあらゆる猫がかわいく見えているから」。異論もあるでしょうが、確かに、「世界ネコ歩き」というテレビ番組があれだけ人気なのに、「世界イヌ歩き」は無いですもんね…。
そういう私も、猫と暮らす前はノラ猫を見ても特に何も感じなかったのですが、今ではたまに見かけると、気になって気になって夜も眠れなかったりします。保護猫活動の取材で行き場のない猫とたくさん出会うと、自分の無力さに落ち込むことも…。こういう「世界中の猫を幸せにできない悲しみ」って、多くの猫好きがひそかに心に抱いているのではないでしょうか。
その悲しみを、見事に、美しく、やさしく、温かく凝縮させた本と出会いました。それが2020年6月24日に発売された、『猫のいる家に帰りたい』という本。『猫びより』『ネコまる』に13年間にわたって連載されていた、“猫歌人”仁尾智さんの短歌とエッセイを単行本としてまとめたものです。
『猫のいる家に帰りたい』 (短歌・エッセイ 仁尾智/イラスト・小泉 さよ/辰巳出版刊)。
▲初版版限定付録として、仁尾さんが考案し猫

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