人が猫に求めるイメージはさまざま
猫を愛する飼い主は、世界中に大勢いる。
元々猫は、リビアヤマネコという野生動物を改良し、イエネコとして作り出された動物。つまりフナを改良して金魚にしたように、人間の手がなければ誕生しなかった生き物ということになる。
もっとも、リビアヤマネコ自体が今のイエネコとかなり似た姿をしているので、改良も最小限で、恐らく人馴れしやすい個体を飼い馴らしていったのだろう。
現存する記録にある、最古の猫飼育例は今から9500年前。東地中海のキプロス島である。この島には元々リビアヤマネコは生息していないので、イエネコを飼育していたと考えられる。
ということは、少なくとも9500年以上も前には、イエネコたちの世界各地への流入はスタートしたということになる。
そして今日に至るまで、イエネコたちは数多くのブリーダーによって品種改良をされ、実にさまざまな品種に分岐するようになっている。
この品種のバリエーションについては、それだけ私たちが猫に求める理想のイメージ、シルエットが多かったことが影響しているはずだ。
さまざまな品種の猫、それぞれに求められた理想
猫のブリーダーは古今東西、さまざまな地域で独自の品種を作り出そうと苦心してきた。
猫はイエネコの段階ですら体格に差があり、被毛にも個性があり、顔立ちにも違いがあった。そういう違いを意図的に個性化させたい……そういう思いが、
コメント