多摩川の河川敷に捨てられた猫たちと、3人のおじさんの物語
東京都と神奈川県の境を流れる多摩川の下流には、今も猫を捨てに来る人が後を絶たず、たくさんの野良猫が暮らしている。
『おじさんと河原猫』は、河原の厳しい環境で生きてきた猫たちと、彼らを守ろうとした3人のおじさん、そしてそのおじさんたちをたくさん愛した猫、河原猫シロの話。
多摩川の河川敷に捨てられたそ猫たちの世話をしている、近所のおじさんとホームレスのおじさんがいた。著者のカメラマン、太田さんはそのおじさんたちと知り合い、猫との関係を撮り始めた。
近所のおじさんは「加藤さん」といい、糖尿病を患い独り暮らしで、自分のことは多くを語ろうとしない(現在、病気で入院中)。ホームレスのおじさん「高野さん」は、河川敷の小屋に猫を引き取って暮らしていた(2019年10月の多摩川氾濫で犬猫を保護していた小屋を離れられず、濁流に流されて行方不明に)。
太田さんは河原猫たちの里親探しに協力するうちに、1匹の小さくて愛らしい猫「シロ」を引き取ることに。すると、シロが猫エイズにかかっていることが判明。治療を受けながら太田家の一員としての生活を始めた。
本書は、この河原猫「シロ」と、河原猫を見守ってきた3人のおじさん(加藤さん・高野さん・太田さん)たちの物語を描いた写真エッセイだ。
特別寄稿として『夜廻り猫』(講談社)の作者・深谷かほるさんによる漫画「
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