愛猫の死から、ずっと自分を責め続けていた私
「先立たれた時のペットロスに耐えられそうにないから、最初から動物とは暮らさないと決めている」という人がいます。その気持ちはわからないではありません。20年近くともに暮らした愛犬を亡くして数年たっても立ち直れずにいる友人が身近にいますし、私自身も引き取ってたった1年で病死させてしまった愛猫に対し、ずっと消えない罪悪感と後悔を抱いていました。
いっしょにいられる時間はたっぷりあると思っていた自分の傲慢さを許せず、「あの時こうしていれば今も生きていたかも」「引き取られたのがうちでなければもっと幸せだったかも」と自分を責め続けました。でも先日、『庭猫スンスンと家猫くまの日日』という写真集と出会い、目の前がパッと明るくなったような思いがしたのです。
▲2015年に発売され注目された写真集『庭猫』(2015年 パイ インターナショナル)の、待望の第2弾『庭猫スンスンと家猫くまの日日』(安彦幸枝著/小学館)。2021年1月22日発売。
この本は、写真家の安彦幸枝さん宅の庭に住みついた「庭猫」スンスンと、元・庭猫から「家猫」になったくま、その後に引き取られた2匹のやんちゃな子猫たちとの日々を、愛に満ちた写真とシンプルな言葉で構成した本です。
3軒の家をまわり、たくましく、のびのびと街を闊歩していた「スンスン」
スンスンは、安彦さんが近所でよく見かけて
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