虹の橋を渡る日まで
田舎に越してきて一番良かったのは、窓から見える野鳥観察だ。庭に水台を置いたら、たくさんの野鳥が水を飲みにやってくる。この野鳥たちを一番喜んだのがわが家の老猫である。
一日中、ずっと窓から外を見て、鳥がやってくるのを待っているのだ。朝起きてから鳥が見えなくなる夜まで、夢中になって見続けている。
都心のマンションにいたときは、寝てばかりいたのに、田舎の家では朝から晩まで窓際に陣取って、勤勉かつ熱心に監視を続けている。
寒さ対策のため、窓辺にヒーターとベッドを置いた。ついでに水飲み場と餌台、トイレも作ってやって、窓辺の環境を快適に整えた。
窓の外を見ながらの生活が快適なのか、猫は都心のマンションにいる時より良く食べる。緊張して鳥を観察しているせいか、表情も引き締まって、若いころのような精悍で生き生きとした顔つきになってきた。
二重の窓ガラスだから絶対に飛び出すことはできないけれど、うずうずしている様子が伝わってくる。狩りの本能なのだろうか。こんな野性味のあるうちの子を見たのは初めてだ。
鳥がやってくると、猫の背中の毛が寝て、さっと緊張が走る。熱心なわが家のバーダー(猫)が一番好きなのがシジュウカラで、やってくると、体をぐっと低くして狩りのモードに入る。
愛猫がシジュウカラ好きとわかって、私たち家族もシジュウカラが飛んで来るとなんだかうれしい。ツツピーツツピーという
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