殺伐としたリモートワークに猫が侵入

虹の橋を渡る日まで
コロナの影響で社員全員がリモートワークに切り替えられた。もともと営業部門に導入されていたものが、人事や経理、広報から秘書課まで全部に広がっただけなので、混乱は少なかった。私はあの満員電車に乗らなくて済むだけでも、大・大満足である。
新人の男子社員の鼻をかむ大きな音にびっくりしないで済むし、部長のフケっぽい肩が近寄ってくる被害も無くなった。コロナは怖いけれど、この働き方が続いても問題はない。
同僚の女子とは会社の回線とは別につながっていて、今日も「今頃、電車に乗っているはずなのに、お家なんて、どんな極楽？」とメッセが入る。「満員電車のない天国」と返したら、他の子から「平日に洗濯の幸せ」や「お菓子で太る」なんてメッセが頻繁に入って、どれも「同意」スタンプがバンバン付く。
私にとって嬉しいのは、うちの猫たちとたっぷり遊べることだ。もちろん、朝からちゃんとPCに向かってデータの整理とか、営業からくる数字のチェックなんかもこなしているけれど、家だから当然、猫の姿が目に入る。それがまた可愛くてたまらない。
グルグル言いながら足元をすりすりしてきたり、キーボードの上に乗ろうとしたり、猫からしたらやりたい放題。本当に嬉しい、じゃなくて、困るわ、仕事の邪魔なので。
会議が始まると、一応、上半身だけジャケットに着替えて、猫たちは部屋から出す。PCを通じた会話は、言葉の選び方でずい

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