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先月亡くなったうちの子の匂いがかすかにした。

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ペットニュース
虹の橋を渡る日まで
雨が続いた今年の夏、帰宅して玄関のドアをあけたら、先月亡くなったうちの子の匂いがかすかにして、思わず涙が出てしまった。
会いたい、うちの子に会いたい、玄関から走って寝室のクロゼットを開け、一番奥にしまってあった、箱を取り出した。そこにはあの子が大好きだったネズミのおもちゃや、最後までつけていた首輪、動物病院の診察券や写真など、たくさんの思い出が入っている。
箱をあけて、思い切りあの子の匂いを嗅ぎながら、体中を振り絞るように号泣した。大好きなあの子はもういないのに、匂いは確かに残っている。会いたい。
小さな薬の瓶には抜け落ちた爪が入っていて、もっと強い匂いがするはず。開けて思い切り吸い込んだところで、寝室のドアが開き、夫が目を見開いている。
「何してんの?」聞かれて一瞬つまる。
夫が駆け寄って薬のビンを取り上げしげしげ眺めて「猫の爪かあ」とベッドにぺったり腰を下ろす。
「玄関のカギ開いてるし、靴もバッグも散らばったまんまだし、いきなり何だと思ったら、びっくりした。猫が死んでから、ずっと変だったからなあ」
「悪かったわね、変で。急に会いたくなっただけよ」ティッシュをたくさん引っ張り出して、顔をふく。号泣していた声も聞こえていたのかもしれない。こっそり入ってくるなんて、卑怯者め。
夫は箱から猫太郎の首輪を取り出して、愛しそうに眺めながら、思いがけない白状をした。「今

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